竹原駅前商店街の三叉路に昭和時代からある『手づくり郷土(ふるさと)賞』の道標碑。車道とアーケード歩道の狭間にあるせいか普段目に留まらなかったのだが、この日は背後から迫る自動車を自転車に乗って避けた際に、偶然この碑の手前で停まったことで改めて存在に気がついた。(2023/01/22撮影)

 この碑を初めて見付けたのは2003年の夏帰省だった。一見、「町並み保存地区」が「手づくり郷土賞」を受賞した記念碑に見えるのだが、この当時に「竹原駅前商店街」の愛称であった「あいふる316」が「手づくり郷土賞」の「ふれあいの並木道 三十選」部門の選考にて選ばれ、昭和62年7月にこの三叉路専用に造られた道標碑が(社)中国建設済会からから寄贈されたものであった。
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 現在もこの選考資料(PDF形式)が国土交通省の公式サイトに残されているので興味ある方は閲覧してほしい。
 掲載されてる懐かしい昭和時代の「あいふる316」の写真には「並木道(竹並木?)」があるアーケード街、今は上部が取り外された竹原駅側のアーチも写っている。また、文面を読めば「あいふる316」の名の由来が「愛が降る316mの買物道路」であったことも分かる。これまで「愛がFULL(あふれる)」の意味も含んでいると勝手に思い込んでいたが違いであった。
 そして興味深いのが地図に書かれた謎の「尾原川」だが、田ノ浦川や本川の上流と小梨町内でつながっているようでもあり、単純に「本川」の誤記とは言い切れない。もしかしたら国土交通省においては「本川」の公式名称は「尾原川」なのかもしれない。
 ちなみに「町並み保存地区」も昭和61年に「手づくり郷土賞」を受章しており、平成25年には大賞部門でも受賞している。