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 撮影月日:2011.12.30

 2009年8月6日から帰省の度にトキドキ様子を見に行っている本川(この辺りは汐入川というらしい)の「水門」。 それから1年後には水門本体は大まかに完成していたが制御室は未だだった。 更に4ヶ月後には水門の横を閉じる壁の工事が始まって1年後には壁が完成し船舶の出入は水門自体からしかできない状態となった。 いよいよ完成間近。 残るは制御室の機器工事だけかと思われるのだが、竹原港への一方通行路が変更されて対面通行になるほどの大規模工事が行われていた。 この「排水機場」というものが水門の正式名称なのか、水門を閉じたときに本川側の水を汲み上げて港側へ排水するポンフ機構のことなのか分からなかった。 この工事は今年度末で終了する計画なので次回の帰省ではもう正式稼動しているに違いない。
さて、この水門の制御シーケンスはどのようにするのだろうか。
  • 通常は水門を開いて船舶を往来させる。
  • 潮が上がってくると海水が本川へ逆流し始めるので潮位を警戒監視する。
  • 道路冠水となる水位に達する前に水門を閉じる。
  • 水門を閉じた状態のままでは更に本川の水位が上昇することになるのでポンプにて港側に排水する。
  • 潮がひけば水門を開いて通常に戻す。
まあこのような制御だが大雨による洪水と大潮が重なったときの制御が難しそうだ。 竹原町が床下浸水するのはこの状態が殆どであり、上流から洪水の水が流れ込んできても水門の水位が港側よりも低くなるほどの超強力なポンプが必要である。 また、洪水等で停電した場合は自力で制御再開とポンプ駆動できる発電設備も必要となる。 更に制御機器が何らかの異常、たとえばソフトウェアのバグとか落雷とかで制御不能となった場合のフェールセーフ機能の装備・・・考えているとイヤになってしまうほどの複雑なシステムになりそうである。 制御室に監視員を常駐させて水位をモニタで監視するようなシステムではさすがに時代遅れだし、 警戒水位になると担当者の携帯電話にメール等が届いて自転車で制御室へ向かって水門を閉めるというのもなさけない。 満潮の時間に寝坊したり連絡不通で水門を閉められず町中が床下浸水したなんてことになるとお茶の間ニュースに取り上げられてしまう。 まあ、要らぬ心配ということで、次回は満潮時の様子を見に行くことにする。
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