道の駅にある「正一位玉福神社」手前のスロープに「町並み保存地区への順路」案内板が追加されていた。散策途中で何度か立ち寄ってはいたが、この設置工事には気が付かなかった。案内板と支柱のメッキが真新しいことから工事は昨年度中には行われていたようである。(2021/03/30撮影)
#01
 この案内板は、竹原市内では未だ見たことが無い斬新なデザインの「鳥瞰図(ちょうかんず:上空から斜めに見下ろした地図)」でありながら、大和絵や絵巻などによく描かれている「すやり霞 (すやりがすみ:横長の雲)」に笹の葉をあしらったものである。また、これまでの観光ガイドに有りがちだった中国語とハングルが書かれていないのも興味深い。
 ではなぜここに設置されたのかだが、駐車場から橋を渡ってスロープを上る際に目に付くのと、そのまま神社横から路地を抜けて県道75号を横断して保存地区方面へ向かう人に「横断禁止」を促すためであろう。まぁ、ここに横断歩道を設けるのがベストではあるのだが、信号待ちの車間の陰を歩行者が出入りするのは逆に危険である。
 この赤ラインに沿って行くと村上ベーカリー手前に案内柱が有ったかは憶えていないが、曲がり角の地面に丸い道標が埋め込まれているので迷うことはないだろう。保存地区エリアへは、曲がり角を右折すると笠井邸から始まりとなり、堂面薬局方面へ向かうと坂田時計店から右折してニッポニアホテル辺りからとなる。そこも曲がらずに迷い始めると、エリア外の楠通りや新町・榎町へも入り込んでしまうのだが、またそれも良し。
#02

 石畳が敷かれた場所全てが保存地区エリア内ではないが、石畳から反れずに散策すれば観光客にとっては「タイムスリップ」感を十分に味わうことができるに違いない。これを撮った時には見落としていたが、この案内板の右横をよく見ると「観光スポット」枠内の5選それぞれにQRコードが描かれていることが分かった。また、「西方寺・普明閣」の英語表記が最近では「Saihouji Temple・Kannon Hall」であることも知ることができた。
 なお、地図の最上部から外れている胡堂と照蓮寺も保存地区のエリア内なのだが、あのCMの「安芸の小京都」と小さく書かれた観光パンフの映像からロケ地の竹原を探し出し、「手裏剣」の場所を聞きまわる人も未だいるようなので、これらが描かれていなかったのが個人的には惜しいところではある。まあ、この案内板の主目的は「横断禁止」なので致し方ない。 
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2021/04/24追加
QRコードのリンクを張っておく。

西方寺・普明閣①
旧松阪家住宅②
旧光本家住宅③
旧森川家住宅④
竹原市歴史民俗資料館⑤

いつのまにかパンフなどで馴染みのある名称「・・邸」が全て「・・家」に変っているのだが、その違いは何なのだろうか。またこれまで統一されていなかった「旧」の有無だが、登記簿的な所有者が変ってしまうと「旧」が付くのだろうか。例えば竹原市の管理になったら「旧・・」になるとか。これらに加えて「・・・旧宅」や「・・跡」となると、頭がはしる、歯がはしる。