2月始め頃だったか、長らく更地状態のままになっていた一冨士跡地(森川邸北隣り)に仮設パイプの建築物が造られているとの情報があり、もしかしたら「酔景の小庭」(広銀跡地)を観客席側とした「雛めぐり」のイベント用仮設ステージなのでは・・・とさっそく偵察。(2024/02/08撮影)
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 ・・・確かにステージ風だが、パイプ枠の開口部と屋根の傾斜はどうみても背面側。コンパネの床は薄過ぎるし、ステージには低すぎる二階の格子床が設けられている。どうみても東向きのステージというよりは西向きの何かの倉庫の骨組みであった。念のため「雛めぐり」の開催イベントを調べたが野外ステージ系は見当たらず。
#02
 
 それから5日後に再確認。やはり仮設倉庫か資材置き場にしか見えない。もしかしたら昨年末から始まっている森川邸離れ座敷の修理工事(主屋は通常開放)の一環ではなかろうか・・・。だが、工事名パネルなどは見当たらない。(2024/02/13撮影)
#03
#04
 
 そして本日、その後の様子を再確認。折り畳み扉が設置されてその横に工事名パネルが掛けられていた。本写真では新町市営駐車場パネルに遮られて見えない。(2024/02/23撮影)
#05

 農協Pで引き返すため森川邸前を通ってみると塀の土壁と瓦が剥がされて工事の真っ最中。
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 昨年末から修理工事が行われている離れ座敷は外から見えないが、塀も修理工事の対象であった。
#07
 
 本日は森川邸内の喫茶も営業中。門前に観光客が訪れていた。
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 引き返して工事名パネルを確認。工事名は息継ぎしないと言えない長過ぎる「竹原市指定文化財旧森川家住宅離れ座敷保存修理工事(第1期)」。設計・監理は兵庫県加古川市の「神戸建築文化財研究所」、施工は宮大工の伝統と技術を創業から継承されている同県加西市の「株式会社 神田組」。文化財系の修繕・改修工事系となると専門職が携わっていることが分かった。
#08

 そしてあの仮設ステージではなかった建築物は瓦などを保管する資材置き場であった。また、あの外塀だが「修繕(見映えの化粧直し程度)」ではなく、瓦と土壁まで剥がしての作業レベルであることから「修理(壊れて機能を果たしていないものを復旧)」なのであろう。
 その土壁が剥がされて露わになった竹と縄で組まれた格子の長い塀に何かが物足りない。そうだ!あの消火器を入れた新町区の風情の有る赤い箱が取り外されているのだが、修理後には元の取付場所へ戻されるのだろうか。(2012/08/07撮影)
#09

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