新幹線の車窓から見える代表的な看板といえば「727」だが、昭和時代の呉線の車窓や道路からは布団綿のホーロー看板「✕✕わた」が多かった気がする。最も多く見掛けたのは「カクイわた」のホーロー看板で、風車を持つ赤ちゃんを背負った「ねんねこ袢纏(カクイ模様)」の女の子の絵が描かれているのたが、竹原市内を含めた周辺で最近は見掛けたことがない。
 その「✕✕わた」系のホーロー看板を高崎町中浦にある倉庫の壁に2枚見付けた。待望の「カクイわた」ではなく「クラブわた」ではあるが、個人的評価では昭和レトロ感たっぷりの産業遺産レベルのものである。(2024/02/24撮影)
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 電車の車窓からチラリと見える2枚。こちらのは踏切側から見える1枚で、線路の側道から見えるもう1枚は撮り忘れた。
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 「クラブわた」について調べてみると広島市にある山陽綿業株式会社のブランドであった。製綿業界では製品名に「綿」が付けば脱脂綿、「わた」なら布団綿と区別されているとの興味深い情報もある。
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 竹原で「わた」といえば榎町にあった「住田綿打ち店」(大成精肉店向い)。機械で布団綿を打つ音がしていたのを思い出す。

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