吉崎新開の県道464号線沿いにて古い納屋の壁に貼られた?レトロな看板に目が留まった。トタン屋根が垂れさがって隠れてしまい、道路から再び見えるよう看板部分が切り取られたのではなく、明り取りの透明屋根とその周囲のトタンが最近外れ落ちて偶然見え易くなっていたようだ。そもそもこれは看板としての役目ではなく、劣化した壁を覆うトタン板として古い看板が張られたのかもしれないが、そうであれば無地の裏返にするハズ。(2024/06/25撮影)
#01

 看板には「菓子と進物 とくなが 竹原駅前」と書かれている。竹原駅前にて菓子や進物などを売る店といえばロータリー向いの歩道先の店を思い浮かべるが、そこは「とくなが」ではなく「あわむら」であった。だが、アーケード街のどこかに聞き覚えのある店があったはず。
#02

 そこで倉庫へ仕舞い込んでしまった地図を引っ張りだしてルーペで探索すると見付かった。場所は現在の「磯っ子」である。昭和50年代の地図では「徳永製菓」と書かれており、その隣は「焼肉 力」で、平成8年の地図では「とくながフルーツ」になって、隣が自転車置場へ変わっていた。そして令和2年の地図では現在の「磯っ子」へ変わっていた。
 ちなみに過去に掲載したレトロな商業電話帳「竹原市まちのダイヤル」では、バン・菓子・餅のページに「御進物・菓子・果物 とくなが 竹原市竹原町駅前通り」が掲載されていた。1996年から撮り始めた数千枚ある「蔵出し写真」をルーペで探索すれば、自転車置場などの写真へ部分的に「とくなが」が映り込んでいるかもしれないが、さすがにその時間と気力と体力はない。

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